コンセプト

”形而上学（けいじじょうがく）”とは何か？

我々は、日常では科学的なものを根拠として考え、判断しています。
例えば気温２５℃というのは世界のどこでも共通しています。
５００mLのペットボトル飲料には均一に５００mLの液体が入っています。
１ドルが１１０円と表示されていれば世界共通でその通貨レートで取引されています。 土地の面積も世界共通の単位で計測され、時間も世界共通で同じように流れています。

全てのものには（重さ・長さ・広さ・速さ・明るさ・高度・密度、等々）単位が決められ、保存の法則が成り立ち、１＋１＝２の法則が常に成り立つ世界で囲まれています。

このような当たり前の物理法則の成り立つ世界を”形而下学（けいじかがく）”と呼びます。 形而下学（けいじかがく）とは「全てが形のある物質の下に成り立つ世界（の学問）」を表します。 我々は、周りを全て見渡してみても、空の色も、ビルの高さも、自動車の速さも、全て科学で解明されている世界に囲まれています。 そして「全てのものは科学で証明できる」あるいは「科学で証明できないものは存在しない」と"考えがち”です。

しかしながら、実は我々は最も身近なところで大きな事実を見落としています。

「科学で証明できないものはなない」と考えているその人の「意志」、これは科学で証明できるでしょうか？良いことがあれば人は「喜び」、残念なことが起これば人は「落ち込み」ます。この「喜び」や「落胆」を計測できるでしょうか？空間的に位置を特定できるでしょうか？１＋１＝２の物理法則が成り立つでしょうか？

私たちの価値観も時代とともに変化しつつあります。

事例の一つとして、過去においては同じ商品でも「できるだけ安く買いたい」という思いは誰しも経験があると思いますし、今でもそういう人は多いかも知れません。
しかし、最近は「少し高くても国産品を選ぶ」「少し高くても有機栽培野菜を選ぶ」という人々が増えていると思われます。このような人たちはたとえ100円、200円高かったとしても良いものを選びます。この”差額は何に支払われているか”というと、”信頼性”、”安全性”、”総合品質”といったものの対価です。大きさや重量ではなく、”信頼性”といった目に見えないものにお金を払う時代になりました。それも強制されてではなく我々が自らの意志で”目に見えないもの”に対価を支払う価値観に変化しています。このような”信頼”という漠然としたものも科学では証明できない”形而上学”の領域にあるものの一つです。

そのほかにも一般科学では予測が難しいものもあります。
例えば、「流行するファッションや食べ物」もその一つです。もちろんファッション業界や食品メーカーが流行を仕掛ける場合も多々ありますが、そうなるとも限らず、全く予想外のものが流行する場合もあります。
衰退する業界もあれば、急激な成長を示す業界もあります。
数年前まで無名であった会社が業界トップに成り上がることもあれば、誰もが生まれた頃から知っていた大手企業が倒産するといった、耳を疑うような現実も起こっています。

これらは時代の流れや時の運とも言われますが、そこには明らかな”形而上学的な法則があり、世の中はその法則に忠実に従って動いている”のです。

そして”世の中のほとんどの人は形而上学的な法則（セオリー）を知らずに行動し、時の運によって成功したり失敗したりしている”ということが多いのです。言い換えると普通の人は“形而上学的な法則”を知らずにそれを使いこなせずに支配されています。それを人々は“運”と呼んでいるのです。